
NIRAモノグラフシリーズNo.26
中国の行方と日本の対応
中国はグローバル化の影響を強く受ける「普通の国」になりつつある。今後一世代に亘り、経済の市場化を動因として社会、政治的に大きく変化するだろう。地理的に突出して大きい中国が成長を続ける上では、諸外国との関係を安定的に発展させることも大きな課題だ。本稿ではまず、2008年に発生したチベット族の暴動を手がかりに、中国の今後を左右する諸問題について検討する。次に、中国の展開のシナリオを描きながら、いかに安定的な日中関係を築くのかについて検討する。